WHY LOVE SONG ?
「スペシャルティコーヒーは、まさにラブソングのよう」
焙煎度に込めた恋の彩り
苦味も、甘味も、酸味も、人生を彩る音符(ノート)です。
・浅煎り:初恋のような忘れられない甘酸っぱさと、鮮やかな衝撃。
・中煎り:二人のちょうどよい甘さと、日々に溶け込む多幸感。
・深煎り:苦い思い出も。時を重ねたからこそわかる深い甘み。
温度で旅する、風味のメロディー
スペシャルティコーヒーの大会(JBrCなど)での評価項目にもあるように、温度帯によってその表情を美しく変えていきます。
・Hot (70°C〜):立ち上がる香りに胸が高鳴る、高揚感。
・Warm (50〜60°C): 味わいが落ち着き、バランスのよい安心感。
・Cold (〜40°C)::隠れていた繊細なテロワールが顔を出す、驚きと尊さ。
それはまるで、燃え上がるような恋から、穏やかで深い愛へと育っていく道のりのようです。
そして、冷めてしまっても尊い。
世の中には、熱いうちが華なものが多いですが、本当に大切なものは、熱が落ち着いたあとにこそ真価をあらわすものだったり。
焙煎度によっても、温度帯によっても、それぞれにグラデーションがあって複雑な味わいを感じられます。みなさんそれぞれの思い出にメロディーを重ねながら楽しんでください。
MY STORY
始まりは、日常の「余白」への憧れ
もともと夫婦揃ってコーヒーが大好きでした。でも、当時はただの習慣。家にはいつもブラックの缶コーヒーが常備してある、そんな日常でした。
転機は、趣味のキャンプ。動画を見漁るうちに辿り着いたのが「スペシャルティコーヒー」の世界でした。画面の中の人たちが、聞いたこともない用語や作法で、最高に楽しそうにコーヒーを語っている。
「おれ、その遊び知らないっ!」
その瞬間のワクワクが、私の新しい探究心の扉を開けました。
「農業」としてのコーヒーへの共感
もう一つの大きなフックは、妻が営む農業との呼応でした。
土を作り、苗を育て、加工して、お客様の元へ届ける。その自然とともに歩む工程を間近で見ていた私は、コーヒーもまた「農業」であるという事実に強く惹きつけられました。
産地のテロワール、精製方法、そして焙煎。数え切れないほどの工程を経て生まれる味わいの面白味。それは妻の仕事とも、私の建築の仕事とも深くシンクロし、コーヒーは一気に「自分ごと」になりました。
夫婦の会話に「メロディー」が戻った日
日本中のロースターから豆を買い、毎朝、妻のためにコーヒーを淹れる生活が始まりました。
お互いに忙しく、どうしても「業務連絡」ばかりになりがちだった夫婦の会話。そこに世界のコーヒーたちが加わってくれました。
「今日のコーヒーは〇〇産で、こんなフレーバーがするみたいだよ」
そんな些細な会話が、私たちに豊かな時間を取り戻してくれました。それはまさに、私から妻に贈る「ラブソング」のような時間だったのかもしれません。
衝撃の「体験」を、あなたにも
なかでも衝撃だったのは、浅煎りのアイスコーヒーとの出会いでした。
これまで知っていた苦いコーヒーとは別物の、まるでジュースのような甘酸っぱさ。あの時の「新しい扉を開けた感覚」は忘れられません。
今までは建築士としての「居心地」を設計してきましたが、これからはその空間に、もうひとつの彩り届けられればと思っています。